システムエンジニアは上流工程を目指して転職するべきか｜ITエンジニアが求人応募する時に知っておくべき事

IT業界でシステムエンジニアの仕事をしていると、スキルアップをしていかなければなりません。
この理由は、年齢が高くなってからプロジェクトに入るには、それなりの高いノウハウを求められる
からです。そういった事情のなか、中小企業で自分の能力をあげようと思ったら、何をしなければ
ならないか考える必要があります。

多くの場合、上流工程を目指すように会社からは指導を受ける事が多いですが、ではどのフェーズから
上流工程というのか、これはいろいろと意見があるところです。詳細設計フェーズから上流工程だと
いう人もいます。たしかに基本は詳細設計フェーズから上流と呼ぶのだと思います。しかしこれはあくまで
客観的視点というものです。机上の話です。

現場レベルではどうなのかを考えます。現場で言っている上流工程とは多くの場合、
基本設計より前工程の事を指しています。システム開発は基本設計ですべてが決まると言われて
います。その理由は基本設計でシステムの軸となる決定事項をすべて決めてしまうからです。
ここの修正が発生したりすると、芋ずる式に詳細設計のかなりの箇所の修正が発生し
大変な時間と労力が必要になります。基本設計書は納品するケースが多いのは、それくらい重要度が
高いと顧客もシステムエンジニアも認識しているからです。

そして詳細設計とはその決定事項を元に細かな仕様を決めていくので正直な話、難易度はそう
高くありません。それは現場の人間なら尚更よく知っています。ただ基本設計から経験を積むには
実力と運と度胸も必要です。私は昔、度胸も必要だと実感した経験をしたことがあります

システムエンジニアは上流工程を目指して転職するべきか－目指す理由とは

その時はプロジェクトが終わり、少し空きができていた時期でした。
会社のほうも間隔があくのを嫌がりますから、テストの案件に入ってもらえないか打診されました。
それには私も同意し面接を受けに行きました。面接官が元々ばりばりのシステムエンジニアだったため
私と話が弾み、すんなりとプロジェクトに入る事が出来ました。私のほかにも面接を受けに行った方も
いましたが、その人もシステムエンジニアだったため、なんなく面接が通って一緒に働く事になりました。

仕事内容はいわゆるハードウエアのテストです。ボタンを押して正常に動くかどうかの確認です。
その現場には特にWBSというものはなく、今日はここからここまでと口頭で伝えられた事だけを
こなしていました。開発現場ではあまり珍しい事ではありません。すべてのタスクがWBSで管理され
ているプロジェクトだけとは限らないものです。

少し経過すると一緒に派遣されている方と結構仲良くなり、色々と話をするようになりました。
その方の話の中で非常に印象に残っている事があります。担当営業から１０年以上システム
ンジニア歴があるのだから、基本設計をやってみないかと薦められていて困っているとの事でした。
私は彼の気持ちがよくわかりました。

傍から見るとなぜスキルがあるのにやらないのかと思うかもしれませんが、私も彼も同じ思いでした。
それは怖さがあるのです。当時はよく「上流工程をさせて下さい」とお願いするシステムエンジニアが
多いと聞きますが、あれは本当かどうか疑いたくなるときがありました。例えば金融系のシステムの場合、
金額に間違いがあったりすると、即信用問題に発展します。また損害賠償を求められる事も無きにしも
非ずです。その責任の重さで怖くなるのです。

しかしだからと言って基本設計、要件定義を避けてシステムエンジニアとしてやっていけるのか
その後考えましたが、それは現実的ではないと思いました。たしかに上流工程となれば、残業なんて
深夜まで当たり前ですし、要件定義のようなぼんやりしたものから、システムの基礎となる部分を
設計するなんてかなりのスキルが必要になってきます。

ただ私は年をとってから、仕事がなくなる事のほうがよほど怖いと思ったのです。だから大変でも
責任の重さも伴うのはわかっていても、システムエンジニアは上流工程を目指して求人を探し応募
していくべきだと考えています。今の会社にその挑戦する環境はあるでしょうか。やりたくてもやらせ
てもらえない会社も当然あります。

私個人の経験から、そういった会社は長く在籍しても、年をとればリストラされる可能性が高いと
感じています。なぜならシステムエンジニアはスキルアップを求めて仕事をし続けるものですから、
その環境がなければいずれ淘汰されるのは目に見えているからです。システムエンジニアは自分の
将来を考えるのも非常に重要なのです。

もし自分が上流工程にチャレンジできる環境にないと思ったら、それが出来る会社に求人応募して
転職を考えるのも一つのキャリア構成の手法だと思います。それにはやはりIT業界専門の転職エー
ジェントの利用がお薦めです。上流工程の仕事がしたいという希望を伝えておけば、その希望にあった
求人案件を紹介してくれますから、入社してからのミスマッチを避ける事が出来ます。また年収交渉なども
業界相場を知っている転職エージェントであれば、今より給料アップの可能性が高くなります。
転職は転職のプロと一緒に考えるのが、最善の方法です。

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