システムエンジニアの転職と学歴の関係性｜ITエンジニアが求人応募する時に知っておくべき事

一般職の求人には応募条件に学歴が大卒以上、専門卒以上、高卒以上と指定している事が多いです。
ではシステムエンジニアのような専門職はどうでしょうか。システム開発会社の求人をみていると、
大企業を除くとほとんど高卒以上となっているのを見かけます。これはなぜなのでしょうか。論理的思考
能力が必要な職業ですから、学歴はあったほうがいいような気がします。

しかし学歴が高い事と、システム開発のような特殊な思考をする能力は、イコールとはならないように
個人的には思います。なぜなら現場をいくつも回り、いろいろな同僚や顧客先の優秀な人材を見てきて
そう感じる所があったからです。私が昔働いていたシステム開発会社には受託開発をしている部門が
ありました。その会社はどちらかというと会社の核になる優秀な人材は社内にいてもらい、そうでもない
社員は顧客先に常駐してもらう体制を敷いていました。

派遣事業を中心としていましたが、時には泊りがけで仕事をする位、受託開発にも力を入れていました。
そしてその中に一人優秀な社員がいました。その人は高卒だったのですが、開発経験が豊富で大卒の
メンバーは彼の部下として働く程でした。システム開発の知識やコーディングスキルもさることながら、
プロジェクトが終わるたび、次の仕事の選択肢がいくつもあり、選べる立場にありました。

独立系Sierでは、次の仕事の選択肢がたくさんある状態が、優秀な社員のひとつの指標となります。
スキルが低かったりすれば、上流工程のプロジェクトには入れませんから、それだけで選択しが小さく
なりますし、金融分野の開発しかできない、あるいはやらないという人だと、プロジェクトが終わった
タイミングで金融案件の仕事がなければ、待機してもらうしかありません。こういったスキル幅の狭い
システムエンジニアは転職しても扱いにくい人材となります。

この経験からシステム開発の仕事は学歴は特に関係なく、やる気とスキル次第だと思いました。
これはスキルがあった場合の話です。例えば５年目の社員が２年目の社員と同じスキルだったなんて
事は珍しくありません。そしてこの業界の人は同僚の学歴なんて知らない事のほうが多いのです。

システムエンジニアの転職と学歴の関係性－やる気も必要

これは私が以前派遣されたプロジェクトでの話です。そのプロジェクトの中には大学院卒の方が
いたのですが、スキルがあるかといったらそうでもなく、指導できるレベルには到底達しておらず、
当時システム開発２年目の経験の浅い私と同じ位でした。しかしチームで派遣されるとなぜか必ず
リーダーを任されていました。

この理由はその方の仕事ぶりにありました。スキルがないのにリーダーが務まるのかと考える人も
いるでしょう。たしかにそうです。しかしその方はそれでも進んでリーダーを引き受けるような人材でした。
通常、自分に割り当てられたタスクのほかに、メンバーを纏めるなんて仕事に手を上げる人はまず
いません。

負担が増えるのが目に見えているからです。しかしその方は仕事をしながら不満に思う事や悩んで
いる事を自分に相談してほしいと言ってくるような人でした。顧客先で働くといろいろと仕事の事で考える
事があります。そういった中で働いていたメンバーは、かなり気持ちが楽になったと言っていました。
こういったやる気も買われて派遣先や派遣元からも高い評価を得ていたのです。

その方も私と同じ中途採用でしたが、それでも新卒で入って長く在籍している社員よりも、会社の上司や
担当営業からすごく信頼されていました。システムエンジニアが転職する時に必要なのは学歴ではなく、
やる気も必要だと思った話です。ただでさえ重い仕事をしますから、新しく入ってくる人はそういった人材で
あってほしいと企業は願っています。新しい事に挑戦する場合、負担が重くなるのはわかっている事です。
それでも自分が率先してやりますと言えることが転職先でも評価される理由です。

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